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コードノート

コードノートはwebを中心にテクノロジー・クリエイティブを伝えるWebメディアです。コードリンク代表、片岡亮が執筆しています。

なぜwebサービスを作っているのか

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これまで5年間、気がつけばこれだけwebサービスというかwebサイトを作ってきました。なんだかんだ月間のアクセス数は15万PV程度あるはず。

見るとわかるとおり、それなりに手間暇かかったものになってます。なので何で仕事でもないのにそんなことやっているの?と聞かれることも多く、ここにまとめて書いておくことにしました。

これ儲かってるんですか?勉強のためですか?

これらサイトを作る動機として、もちろん技術の勉強も兼ねているとこもあります。でも作成には何十時間もかかるわけで、僕は勉強のためだけにそんなに時間をかけられるような真面目な人間ではありません。笑

じゃあ「これ儲かっているんですか?」と聞かれると、広告も一切掲載していないわけで当然収益はありません。それどころか毎月サーバー代が引き落とされていくのみです。

なのでちょっとお金がかかる趣味のようなものかもしれません。

趣味と言えば、あのGREEも始まりを振り返れば、当時まだサラリーマンだった田中社長が商業目的でなく、趣味で始めたものが発展したものと言われています。10年前はwebサービスなんてあくまで趣味の延長だったんですよね。

逆にいえば最近のwebサイト・アプリ=IT企業がやっている商業なんていう歴史もまだ10年程度しかないのです。ネットベンチャーだ!とか個人がアプリで稼いだ!みたいな言葉がちょっと幅を効かせ過ぎちゃったのだと思います。

つい最近でこそMastodon(マストドン)という、ある種そんな昨今の商業的であり抑圧的なインターネットからの先祖返りを夢見るようなネットコミュニティサービスも出てきてネット原住民達が盛り上がっています。

マストドンはTwitter初期にあった、ユーザー全員が自由に繋がっていると感じられる、ネットの理想郷のような空気を思い出すような場です。

今でこそインターネットは個々に断絶されたコミュニティを形成していますが(今一番楽なネットコミュニティってLINEですよね、的な話)、元はワンネスみたいなものが理想にあってそこにお金は関係なかったんですよね。

それが僕らからすると自然なことであって、お金や勉強のためだけにwebでなにかすると思われることが、こちらからすると不思議だなと思ったりします。

歌い手データベースの面白さ

いくつかサイトを運営している中で、個人的に一番思い入れがあるのが歌い手データベースです。

ある種趣味、と言ってるとおり面白いからやってるわけなので、個人的な歌い手DBの面白ポイントも説明していければと思います。

まずこのサイトは、初音ミクといったボーカロイド楽曲やアニソンなどをメインに歌う動画をニコニコ動画にアップロードする、いわゆる「歌い手」さんの動画をまとめるサイトです。

10代後半~20代前半がメイン利用者層なのですが、さらに言うと動画を視聴するだけでなく、自らも動画制作しているユーザーさんの方がより熱心に見てくれています。

なぜならこのサイトでは、自身が今までアップしてきた動画の総合的な評価を見ることが出来るからです。

ユーザーごとに動画をまとめたページがあり、そこで動画の総再生やコメント数、また全歌い手ユーザーの中でその再生数がどれぐらいの順位にいるのかがわかるようになっているのです。(ニコニコ動画公式ではこの辺はわからない。)

なので、この歌い手DBの数字を一つの目標にしてくれてるユーザーさんもおり、中々に嬉しく思っています。

また、トップページではデイリーのランキングも生成しており、その中でも公式のランキングに載らないような「期待の新人」ランキングは動画を上げ始めたユーザーさんから掲載されるのを目指してもらえる場になっています。

ニコニコ動画公式のランキングはメジャーでCDを出しているような方もライバルとなってしまうので、動画を上げ始めた高校生だったりするともう雲の上場所です。

なので非公式とはいう、自分もランキングに載れるこんな場を楽しんでもらえているんですね。

そしてこのサイトは、動画を投稿する人達同士の出会いの場ともなっています。動画投稿の一つの文化としてコラボ動画というのがあるのですが、2人またはさらに複数で一つの動画を投稿するというものです。

バンドでいう対バンに近いかもしれませんが、お互いのファンが一つの動画を見ることになるので、通常よりも動画が再生されますし、視聴者がコラボ相手を知る切っ掛けにもなります。

ただ、このコラボ相手を探すのも駆け出しの人同士だとそれなりに大変なのです。自分と同程度の人を見つけるために、一つ一つ動画をチェックしていく必要がありますから。

でも、先ほどの期待の新人ランキングなどを見れば簡単に相手を探すことができるんですよね。

ランキング以外にも今年から動画投稿を始めたユーザーの一覧ページもありますし、また動画投稿文に書かれているTwitterアカウントを表示する機能もつけているので、Twitter経由での連絡の取りやすくもなっています。

以上のような形で、単純に視聴者として歌ってみた動画を楽しんでいる人は元より、自分で動画を投稿している人のためになる場となっており、そこがやっていてとても楽しいポイントなんですよね。 

少年時代の自分を振り返って

なぜ動画投稿者の楽しむ場になっているのが嬉しいのかというと、それと連動して、先に書いたとおり動画投稿者の年齢が10代~20代と若いというのもポイントになっています。

この多感な年齢の人達に少しでも影響を与えられるというのは、慎重になるところもありますがやり甲斐も感じます。

若い内は特に、一つの評価や出会いで進む道が変わる可能性がやはり大きいのですよね。

別に僕のやっているサイトが、直接的にそこまでの影響力があるとは思っていません。

でも例えば先に書いたコラボ相手探しなどから、普段学校で会うのはまた違った友人が増えるというのは何かが変わる切っ掛けになり得ます。

それに自分が作品を作り公開し、自分のハンドルネーム(名前)を検索すると、検索結果にそれが出てくるというのは、かなり嬉しいんですよね。

自分も一員になった!みたいな。ネットで何か作ってきた人達はみんな覚えている感触だと思うんですけど。

僕も学生時代にやっていたネットゲームでの年上のチームメンバー達とした会話量は、テキストベースとはいえちょっとした学校の友達より何倍も多く、それは明かに人生の糧となっています。

また自分の書いたイラストが普段見ているサイトに掲載された時の喜びというのもまた大きいものでした。

(願わくばその喜びを生かしてもっと絵が上手くなっていて欲しかった。笑)

 

ぼくのかいたポケモン

リョウさん(@ryo_codelink)がシェアした投稿 -

最近ではネットでなにか作ったものを公開するというと、「承認欲求」というネガティブに捉えられがちな言葉に変わることも多いです。

でも本来、自分が何か作品を作ってそれを公開し、他の人に見てもらえ、評価してもらえ、関わりが持てるというのはとても良い経験なんですよね。

特にその影響が大きく得られる若い内に、多少なりその支援が出来るこのサイトに僕は価値を感じています。

なので別にネットを取っかかりに今活躍している、米津玄師さんや、ぼくのりりっくのぼうよみさんみたいな人が増えるきっかけになれば、みたいな気持ちもあまりありません。好きだけど。そもそもそんな方々は自身で勝手に羽ばたいていきますし。

それよりも単純に若い人にネットで何か公開するのを楽しんで欲しいんですよね。

そういうサイトを作ることが、自分が少年時代にインターネットを楽しんできて、今それを使って仕事をしていることへの恩返しだとも思っています。

元々ネットが好きでそれを仕事にして活躍している方々って、やはりそんなネットに恩返しをしたい感が出ているので、自分もそれができる人でありたいんですよね、やっぱり。

今のネットは若い人にとって楽める場なのか

こんな意図をもってサイトを制作をする背景として、そもそも今のインターネットが、若い人にとって、モノ作りや繋がり作りがしやすい場になっていないのではないか、という思いがあります。

もう最近のFacebookなんて大学生の多くがアカウントすら作っていません。繋がりたくもない人と繋がる場になってしまっていて何ら楽しくないからです。

それはFacebook自体の設計の問題もあるでしょう。でもそれと同時に我々大人達の使い方の問題もあったと思います。ただのキラキラアピールの場にしたり、お金を稼ぐための場にしてしまったことで、純粋に楽しめる場でなくしてしまいました。

そんな大人同士の社交辞令なインターネットには僕も興味がありません。

現実世界で知り合いかどうかなんて関係のない、同じ趣味趣向、レイヤー感の人達が繋がるネットが好きなのです。

今僕がやっているサイトは多少なり、そんなネット元々が持っていた良い繋がりの場を作るきっかけになっているのではないかな、という点にとても意義を感じているわけです。

今後も仕事かどうかなんてことは後にして、そんなサイトを作っていきたいな、というお話でした。